漢方で緊張からくる震えを抑えるものはある?

緊張からの震えを抑えるには漢方薬も有効です。
抑肝散(ヨクカンサン)は神経の昂りを抑える効果があります。赤ちゃんや子供へ処方されることも多く、夜泣きによく用いられます。抑肝散はイライラや不安などの精神神経症状を抑えると同時に筋肉の強張りを和らげてくれます。微かな甘みと渋みのある味で比較的飲みやすい漢方薬です。血の巡りを良くするため貧血の改善や、むくみ解消などにも役立ちます。
柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)も神経の昂りを沈めて、気持ちを落ち着ける効果があります。柴胡加竜骨牡蠣湯は特に緊張からくる動悸を抑えます。胸が苦しく感じる方に用いられる他、性的機能が低下している時に処方されることがあります。不眠や神経症、高血圧や動脈硬化に効果のある薬です。上半身の凝りや胃の不調にも役立ちます。大黄という生薬が含まれているので便秘の解消にも使われます。香りが強く苦みや渋みがありますが、全体的に淡い味をしています。特に対人恐怖や視線恐怖症など周りの目が気になる神経症状に多く用いられています。神経質な方に向いている薬です。
柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)は柴胡加竜骨牡蠣湯と似た効能を持つ薬です。恐怖感や不安感が強く、体力が落ちている人に用いられます。
加味逍遥散(カミショウヨウサン)は疲れやイライラなどの神経症状を取り除くことが出来ます。普段から気分の変動が激しい方や、神経質な方に効果があります。女性の場合、生理も気持ちに大きく影響します。加味逍遥散は生理不順や生理痛、月経前症候群や月経前気分不快障害にも用いられる漢方です。生理期間に緊張で震えてしまう方も安心して使用できます。黄色っぽい色をしており、微かに苦みのある薬です。
半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)は代表的な精神安定薬です。うつ病やノイローゼによく使われており、特に喉や胸のつかえを感じている人に用いられます。気分の落ち込みにより、胃腸障害の起きている方や胸の違和感のある方、呼吸困難感のある方に効果があります。半夏厚朴湯は吐き気や咳を鎮め、胃を強くしてくれます。緊張と同時に吐き気などに悩んでいる人にも役立つ薬です。ストレスからくる食欲不振の改善にも効果があります。その他にも神経性胃炎や更年期障害にも用いられます。匂いは強く、甘辛い味がします。
補中益気湯(ホチュウエッキトウ)は慢性的に疲労を感じ、無気力になりがちな人に向いています。特に胃腸が弱く元気がない方に用いられます。補中益気湯は胃腸症状に加え、下痢などを鎮めたり、頭痛やめまいを抑えたりする効果もあります。緊張すると下痢をしてしまう方にも処方されます。多汗症にも効果があるので手汗や寝汗に悩んでいる方にも役立ちます。微かに甘いので比較的飲みやすい薬です。
逍遥散(ショウヨウサン)は憂鬱感などに効果があります。逍遥散は加味逍遥散から牡丹皮と山梔子の2つの生薬を除いたものです。牡丹皮と山梔子は怒りっぽかったり口の中が渇いたりする症状に効果があります。逍遥散は気分が落ち込みやすく、ストレスがかかると食欲がなくなる時に用いられます。牡丹皮と山梔子は体の熱を下げるのに役立つので、冷え性の方や体が冷えると体調が悪くなる方は逍遥散の方が体質に合っていることが多いのです。
桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボウレイトウ)は動悸や不安障害などに用いられます。特にPTSDやフラッシュバックなどに治療にも用いられています。神経の昂りを鎮めたり、ストレスから神経が摩耗している状態を改善したりする効果があります。冷え性や神経衰弱気味の方に役立ちます。子供にも使われることのある漢方薬です。甘辛い味をしています。
甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)はヒステリーや引きつけなどに使われる漢方薬です。女性や子供に使われることが多く、夜泣きにも効果があります。甘麦大棗湯は自分でも理由の分からない緊張や不安を和らげるのに役立ちます。そのためパニック障害の治療にも使われています。神経症や自律神経失調症にも役立ちます。酸素を体に取り込みすぎることにより引き起こされる過換気症候群の治療にも使われています。甘い味をしているので飲みやすく、子供でも飲むことが出来ます。
加味帰脾湯(カミキヒトウ)は不安や緊張を抑える薬です。特に不眠に用いられることが多く、寝付きが悪い時にも役立ちます。抑うつやイライラなどの神経症状に加え、胃腸機能を整える効果があります。貧血気味や上半身の凝りなどを解消するのにも役立ちます。加味帰脾湯は甘みがあり、やや独特な味をしています。体に溜まった余分な水分を排出してくれるので、むくみに悩んでいる方にも向いています。
漢方薬は西洋薬と違って効き目が緩やかです。すぐに効果が得られるものは少ないのですが、その分体への負担を軽減することが出来ます。漢方には様々な生薬が使われています。自分の症状や体質に合った薬を選ぶことが大切です。